「人を押す」という技術は、なかなか伝わらない。
いや、基準がないので、わからない。
ここはこう押せばいいと分かったつもりでも、人が変われば全く違う。
基準ができないのだ。
また、技術を教わる。
見えないものをどうやって?
感覚を伝えるのは、ほぼ不可能だ。解剖書をみても、コリなんて載っていない。
載っていないものを、どうやって伝える?
イメージしかない。
これは、非常に難しかった。
昔、鍼灸の有名な先生が残した、「技術を全員に伝えるのは不可能だ。分からない人は、一生分からない。なぜなら、感性だからだ」という言葉がある。
皆さんも考えてほしい。
体を押して人の痛みを取る。
どう覚えるか。
どこからどこまでを押すかを覚える。
上達してくると、自分が何をしているのかわかってくる。
解剖学と合わさって、何をどう触って、どうすれば痛みが取れるのかがわかる。
ざっくり書くとこんな感じになる。
しかし、多くの人は、この②が分からないらしい。
押す場所をただ押す。
痛みによって押す場所を使い分ける。
何がしたいのかがないまま、覚えた場所を、ただ押す。
このような施術者がどんだけ多いことか。
この考えだと、何年たっても患者さんの痛みを取る人にはなれない。
上達しない。
私は、感性の部分を言葉で聞きまくった。
この3ミリくらいの固いやつ?
ここからここまであるやつ。
こんな感じだ。
自分のイメージと現実がリンクすればいいわけだから、自分の感性を基準に持ってくるようにした。
しかし、本当に難しい。
次に続く
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